1)歯並びの問題
口唇裂や口蓋裂に伴う歯並びの問題には次のようなことがあります。
・歯の本数が少ない、歯が小さい、歯がなかなか生えてこない
・歯がねじれて生えてくる、歯並びが凸凹
・上あごが狭く、下あごとうまく咬み合わない
このような問題は、上あごの手術の影響で生じる瘢痕組織により、顎裂があり歯の生える場所が少ないため、上あご全体が狭かったり、歯が凸凹に生えてきたりします。
2)子供の歯並びの治療

乳歯が生えそろう4歳〜5歳に、歯型やレントゲン写真などを調べて、今後の計画を検討します。必要であれば、装置を使って狭くなった歯列びを広げたり、前歯のかみ合せが反対の場合は上あごの成長を促がすための矯正治療を行います。乳歯列期は上あごが大きく成長する時期であり、このような治療効果が高い時期です。
3)顎裂部骨移植術
前歯や犬歯がきちんと生えてくるように、6歳〜10歳に行います。顎裂部骨移植術は、顎裂に骨を移植して、連続性を獲得する手術です。
4)小学生の歯並びの治療
顎裂部骨移植術のあとは、通常固定式装置を装着して歯を動かします。また、乳歯列期と同様に上あごの発育を促進したり、劣成長の著しい場合は化骨骨延長術を行うことがあります。

5)成長終了後、大人の歯並びの治療
個々の歯の位置異常の改善とかみ合わせの最終的な調整の時期です。全部の歯に固定式装置(ブラケット)をつけます。いわゆる「受け口」などのように上あごと下あごのバランスが合わない場合は、あごの骨の手術を行うこともあります。通常、この手術は成長が止まった後、18歳以降に行います。