教授挨拶
◎大川 周治(Shuji Ohkawa)

 歯科補綴学(しかほてつがく)は喪失した歯とその周囲組織を、人工の歯を主体とする人工臓器(補綴装置)により置換し、障害された顎口腔系の諸機能(食べる、話すなど)や外観を回復するとともに、QOL(生活の質)を向上させることを目的としています。つまり、歯科補綴学は義歯を製作する学問ではなく、歯とその周囲組織の喪失による咬合・咀嚼障害および機能的咬合系の不調和による顎機能障害(噛み合わせの不具合や食べる機能の障害など)を治療するための理論と方法を研究するとともに実践する学問です。
 本分野では、歯科補綴学という学問を通じて、国民一人一人における口の健康の維持・増進に、ひいては全身の健康の維持・増進に寄与する、有能な歯科医師の育成を目標に掲げています。教育活動は、国民の健康を維持・増進する、有能な歯科医師を学生の時点から育成するために行うものであり、研究活動は、臨床(診療レベル)や教育内容の質を向上させるために行うものです。そして、臨床(診療活動)は歯科補綴学を根幹とする医療行為そのものであり、科学的根拠に基づいた、より高水準の医療を学ぶとともに実践する場であると考えています。本学の建学の精神「社会性・創造性・合理性を身につけ、広く国際未来社会で活躍し得る有為な人材の育成をめざす」を高く掲げ、教育、研究そして臨床の各活動を推進することにより、国民一人一人の健康の維持・増進に寄与できる歯科医師を育成していくよう、努力していく所存です。


教育内容: 歯の喪失や噛み合わせの不具合に対する治療は、顎口腔領域における形態と機能のみならず、全身の健康を維持・増進する上でとても重要です。歯の喪失や噛み合わせの不具合に対する治療の重要性を学ぶとともに、生体に調和する人工臓器(補綴装置)を用いての咬合治療(噛み合わせの治療)の理論と実践を教示します。
担当科目: 全部床義歯学、部分床義歯学
(「部分歯列欠損および全部歯列欠損に対する咬合治療学」として、講義と実習を行っています。)
研究内容: 1.客観的咀嚼機能検査法の開発
2.聴覚刺激が味覚機能に及ぼす影響
3.味覚機能のスクリーニング検査法の開発
4.睡眠時ブラキシズムの治療法の開発
5.磁性アタッチメントに関する臨床的研究
6.顎口腔領域における東洋医学的研究
7.顎口腔機能再建に関する研究
診療内容: 歯とその周囲組織の喪失による咬合・咀嚼障害および機能的咬合系の不調和による顎機能障害に対して、人工臓器(補綴装置)を用いた咬合治療を主に行っています。補綴装置としては、全部床義歯、部分床義歯、オーバーデンチャー、アタッチメント義歯、インプラント義歯、顎義歯、オクルーザルスプリント、そしてクラウン・ブリッジ(審美補綴としてメタルボンド、ハイブリッドセラミック、オールセラミック、ナノジルコニア、接着ブリッジなど)を用いています。機能的咬合系の不調和による顎機能障害や口腔乾燥(こうくうかんそう)症に対しては、漢方薬による東洋医学的治療も実施しています。


明海大学歯学部 機能保存回復学講座 歯科補綴学分野(有床義歯学)
教授 大川周治
明海大学歯学部 機能保存回復学講座 歯科補綴学分野(有床義歯学) 埼玉県坂戸市けやき台1-1
診療時間 9時〜12時 13時〜17時 休診日:日曜・祝日 Tel.049-279-2733